北朝鮮の国防科学研究機構:第2自然科学院

金キルソン(統一政策研究所先任研究員)

目次

bulletT.初めに
bulletU.第2自然科学院の創立と任務
bulletV.第2自然科学院の当面の研究課題
bulletW.第2自然科学院の位置と行政構造
bulletX.結論

I.初めに


 北朝鮮には、「第2自然科学院」と呼ばれる高度に組織された科学研究集団がある。「第2自然科学院」は、第2経済員会と共に、北朝鮮中央党軍需工業部所属として、党軍需工業部第4課の指導統制を受ける。「第2自然科学院」は、北朝鮮の国防力強化において多くの功績を挙げ、そのため、金正日が「花筵の上に座らせても惜しむものがない単位」、「党に最も忠実な科学者集団」、「党と革命の貴重な財富」と、高く評価したこともある精鋭科学者でまとめられた単位である。

 近年、北朝鮮が対内外に広く自慢する改良武装装備、実例として、「主体砲」、「新興」号軽武装戦車、「サンオ」級中・小・極小型潜水艦は、全てこの第2自然科学院において研究完成したものである。90年代に入り、北朝鮮は、ミサイルを恐喝手段とする外交戦を遜色なく展開している。これは、北朝鮮が1993年5月末頃と1998年8月に試験発射したミサイルが引き起こした爆発的な衝動として始まり、進行している関連諸国の忙しい会談、そして国際社会の対北支援の実態を見れば、良く知ることができる。このミサイルもやはり、第2自然科学院で開発した。北朝鮮は、ミサイル恐喝外交に確信を持っている。従って、今後、ミサイル開発に更に拍車をかけるであろうし、これによる北朝鮮の国防科学部門、即ち第2自然科学院の役割は、更に高まるであろう。それでは、第2自然科学院とは、いかなる単位で、その使命と役割は何なのか、さらに今後の研究方向は、どうなのか?このような問題を中心に内容を解きほぐしてみる。

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最終更新日:2004/03/19

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